堡塁岩を考える

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関西の岩場の中で、芦屋ロックガーデンとならんでもっとも古くから登られている六甲・堡塁岩がリボルトされるそうである。

この岩場の開拓は大正初期に始まり、1980年代にはコケの詰まったクラックやコーナーが掃除され、それまで人工登攀で登られていたラインが新しいフリークライミングの岩場として蘇えった。

参考文献
岩と雪 79号 「気分はシャワガンクス」
     92号 「六甲・堡塁岩」

僕が入会したクラブでは、当時開拓された名張などの柱状節理の岩場に諸先輩達が足しげく通っていた。
クラック全盛の黄金時代に乗り遅れてしまった世代の僕はいきなり名張の岩場は敷居が高く、サラマンなどのクラシックルートにTRをかけてよく遊んでいた。なけなしの小遣いでフレンズを買い、初めてリード出来たときは嬉しくて1週間ほどニヤニヤしていた。

最初、リボルトの話を聞いたときは反対の立場だった。
理由は、スポートクライミングが目的でこの岩場を訪れる人は少なく、大半がマルチピッチの本ちゃんの練習に来ているクライマーばかり、
それにほとんどのルートはフレンズなどNPプロテクションが容易にセットできるからである。
錆びて朽ち果てたリングボルトやハーケンが年月を経て抜け落ち、NP主体の岩場になる。
それが自然な正しい進化であると思っていた・・・・

考え方が変わってきたのは、ジムのアウトドアスクールの講習等で時々、この岩場を利用させてもらうようになってからである。
出来るだけ残置支点にたよらず、積極的にNPを利用してプロテクションを構築しているクライマーはまだまだ少数派である。
ほとんどのクライマーは残置のリングボルトやハーケンだけで、登っていて
酷いパーティにいたっては終了点の延びたリングボルト2本だけでTRをしていたりする。
傍には、立ち木もあるし、クラックもあるにもかかわらずである。
(しかも腰には新品のキャメロットがいくつもぶら下がっているのだ)
たぶん、トップのクライマーは絶対落ちないから大丈夫と思っているんだろう。
しかし、ついて行くのが、精一杯のセカンドクライマーはいつそれらの遣い方を学ぶのだろう???
そして、自分の頭で考えようとしない創造力の欠落したクライマーばかりになってしまう。
いくら、クライミングが旨くなってもそんなクライマーばかりでは、山岳界に未来はないのでは・・・・


KI-NETが作成されたリボルト計画書を見せていただいた。
かなり、いろんな議論が出て纏め上げられたのだろう。
丁寧に作られた分厚い資料を見ているだけで頭が下がる思いがする。
堡塁岩が新たに再生するかどうかは私たち次第である。

参考
Mr ビーンズのマメマメ日記

堡塁岩 リボルトと清掃活動のお知らせ

下記の日程で、六甲山堡塁岩のリボルトと清掃を予定しています。
この期間、ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をお願いします。

日時
 リボルト:9月29日(土)、30日(日)の2日間(9時~17時)
 清掃:9月30日(日)(9時~11時30分ぐらい)
場所
 六甲山堡塁岩
主催
 関西岩場環境整備ネット(KINet)
内容
 堡塁岩リボルト詳細PDF

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by kounoproclimb | 2007-07-30 09:07 | 日本(国内ツアー)
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