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狩猟サバイバル

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10月31日、TV「情熱大陸」で服部文祥氏の特集がありました。
僕は「サバイバル登山家」など著作を読んでいたのでかなり楽しめました。
(服部氏の素顔と肉声が見れたからです)

でも、一般の人にはどうだったんでしょう。
雪山で裸足で鹿を追いかけたり、川で排泄するシーンなどキワモノ的な映像が多く、
10か月もかけて撮影して、番組スタッフは本当にこんな内容を伝えたかったんでしょうか?
こんな映像なら、バラエティのお笑い芸人にまかせておけばいいし、服部氏の登山の原点
主食(米)以外を現地調達するという思想はかけらも伝わってきませんでした。


ところで服部氏の著作は三冊・・・・

サバイバル登山家

サバイバル ー人はズルなしで生きられるのか?-

狩猟サバイバル


一番新しい著書、狩猟サバイバルだけ未読だったので、あわてて図書館に予約を入れた。

冒頭の鹿と対峙するシーンを読んで・・・・

この作家は新たな境地に踏み出したと感じた。
もう、文章を書く登山家というレッテルはいらないのではないか?

人が生きていくとはどういう事なのか?

僕の拙い駄文より、一部を紹介しよう。

鹿は目をむいて私のほうをうかがっていた。
私から1センチでも遠くに行きたそうにもがいている。
息の根をとめてやらなくてはいけない。
鹿の首の根元に銃口をむけた。
首の骨を撃ち砕いて、鹿の苦痛も私の迷いも終わりにしなくてはならない。
・・・・中略・・・・・
撃つことじゃない。
私がやるべきことは撃つことではない。
ここで容易な方法を選ぶわけにはいかないのだ。
私はナイフを取りに荷物まで戻った。
鹿がこと切れてしまう前に、私がこの手で始末をつけなければいけない。
この瞬間のために私は狩猟を始めたのだ。
自分で食べるものを自分で殺すためにこれまで狩猟をやってきたのだ。

私は覆いかぶさるようにして、左手で鹿の左角をつかんだ。
そのまま鹿の頭を地面に押さえつけて手をクロスさせて鹿の喉にナイフをあてそのまま
力を加えた。
ナイフは抵抗なく、鹿の咽の肉に入っていった。
「ボヘェェェェェェ」
というかなり大きな声で鹿が鳴いた。

by kounoproclimb | 2010-11-05 20:31
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