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続・生と死の分岐点

続・生と死の分岐点_a0032559_108527.jpg前作が出版されてから、7年 続編が発売された。

一番面白かったのは「ロープを踏んづけたらどれぐらい痛むのか?」というテーマだった。
結論からいうとアイゼンで何回も複数人で故意に傷つけようとしてもかなり難しく、もしうまくアイゼンの刃がささっても
はとんど強度は低下しないそうだ。
刺さりにくいのは(犬の足の血管がとがった枝からうまく逃げて怪我しないのと同じ)理解できるけど、やはりこの結果はにわかには信じがたい。

それにしても、経験豊かな山岳ガイドや安全委員会のメンバーでも、たくさん事故がおきているのには驚いた。
やはり、クライミングは危険なスポーツでどんなベテランでも事故を起こさない保証などないのだと再認識させられた。

ヘリコプターで出動する救助隊員たちはハーネスのあらゆる縫い目、スリングの結び目、カラビナ等を3回ずつ自分でチェック、さらに他の隊員とお互いにチェックするらしい。それでも、救助中の事故は後を絶たない。
「ヘリコプターの登場は、我々にスピードと効率化をもたらしたが、決して安全になったわけではない!」
という言葉が意味深だ。


続 生と死の分岐点―岩と雪の世界における安全と危険
ピット シューベルト (著), Pit Schubert (原著), 黒沢 孝夫 (翻訳)

出版社/著者からの内容紹介
岩と雪の世界における安全と危険。前作が大変な反響を呼んだ『生と死の分岐点』の続刊。今回のテーマは安全技術に関する研究成果を中心に紹介。ハイキングやトレッキングルートなどでの注意点や中高年の健康管理など幅広い登山層を対象とした構成。実際に起こった事故例や生還劇をモチーフとし、そこから導き出される教訓や遭難回避のテクニックが満載。まさに「登山先進国」ドイツで実践されているリスクマネジメントに学ぶ技術書。

内容(「MARC」データベースより)
登山、ロッククライミング、アイスクライミング時に発生した事故の教訓を簡潔に、だれにでも分かるように紹介。山歩きや登攀路のような重要な問題と、それに関係のある様々な問題を網羅する。

by kounoproclimb | 2004-11-04 10:13 | その他
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