超初心者向きの入門書です。
『岩と雪』時代からの中根氏の軽妙洒脱な文章のファンだった僕には少し、ガッカリでした。
著者もあとがきで述べているようにスキルアップの方法論やトレーニング理論に
はあえてふれなかったそうです。
ここは続編に期待しましょう。
とはいえ、僕たちが常識だと思って見過ごしてきたような事柄を平易な言葉で、誰にでも分かりやすく説明できる文章力は健在です。
もし、今持っている技術書が難しすぎてよく分からない人には、併読して勉強するといいのかも・・・・・
ハードとソフト
ジムのスタッフをしていると地方に住んでいて近くにクライミングジムのない人に
「いい壁ですね。ここでいつでも登れる人は本当に恵まれていますねえ~」とよく羨ましがられる。
確かに地方に行けば○○などで何億も費用をかけてりっぱな壁を建設しても、うまく運用できずに結局死んでしまっている施設が全国中にごまんとあるはずだ。大抵、場所は不便だし、手続きが複雑すぎる。
公営施設に期待していても何も始まらない。
個人が一念発起して、自宅にプライベートウオールを作っても、長続きする人はほんの少数だ。
どちらも極端な例だけど、壁は作るよりも維持するほうがはるかに難しい。
かなり、素質があっても自分の課題ばかりではすぐに飽きてしまう。
他人の作った良質の面白い課題が常にあって、しかも切磋琢磨する仲間がいる。
だからみんな遠くてもクライミングジムまで足を運ぶんだろう。
本当に大切なのは箱ではなくて中身なのだ。