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WRESTLER

何回も見過ごした映画が神戸の名画座で上映されていたので、見に行った。

あらすじ
1980年代に人気レスラーだったランディ・“ザ・ラム”・ロビンソン、二十数年経った現在はスーパーでアルバイトをしながら辛うじてプロレスを続けていた。
ある日、往年の名勝負と言われたジ・アヤトラー戦の20周年記念試合が決定する。
メジャー団体への復帰チャンスと意気揚がるランディだったが、長年のステロイド剤使用が祟り心臓発作を起こし倒れてしまう。
現役続行を断念したランディは、長年疎遠であった一人娘のステファニーとの関係を修復し、新しい人生を始める決意をするが…
しかし家族とはやはりうまくいかず彼女のキャシディにも振られ、孤独に打ちひしがれる中で、ランディは再びリングに上がる決意をする。
誰も避けることの出来ない老いと孤独、迫りくる死の影。
その足音を間近に感じながらも、自分がもっとも輝ける舞台に舞い戻ってゆく。


老眼鏡をかけて公衆電話の番号を押し、シャワーキャップのような衛生帽をかぶってお惣菜売り場に立つランディの姿は、リングで戦うラムに優るとも劣らぬ印象で観客の脳裡に焼き付けられる。
ミッキー・ロークの演技はアカデミー主演男優賞を受賞してもおかしくないほど素晴らしいものだ.

しかし、この映画はいろんな意味で痛い、痛すぎる。
ミッキー・ローク自身が、俳優業を中断してボクサー業に挑んだ過去をしらなくても、現実の彼とこの役が完全にオーバーラップしてリアルすぎる。。
僕が「ナインハーフ」でミッキー・ロークのファンになったのは、当時セックスシンボル的な二枚目俳優と
もてはやされながら、超が付くほど不器用な男の色気を感じてしまったからだ。
映画を見終わってから、やっと気がついた。
すごく、見たかったのではない。
ファンだから、彼の俳優としての最後を見届けなければならないと思い込んでいたのだと・・・・・


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by kounoproclimb | 2009-10-23 00:11
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